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三島由紀夫とは何か

作家三島由紀夫の伝記をちらっと拝見したが、よく三島の人生をかいせつしておもしろかった。大正15年生まれ=昭和元年うまれの同氏だから生誕100年が近いと思うが、いまの日本を見れば、アメリカと言うより中国共産党に憤慨しているに違いなかろう。中国共産党を葬らなければ世界平和はありえない、世界平和か、中国共産党の世界征服かの二者択一にいまの世界はある。さて、日本文化に強烈な才能を輝かせた三島由紀夫を解説はしているが、なぜ貧弱な体を鍛え、武装して腹を切った作家の心理を描き出すには難しいようだ。おそらくこれまで多くの専門家が三島由紀夫を論じたが、だれも真理を見出すことはできていないようだ。はっきり解説しておこう、三島由紀夫は「勝利」であることが彼の人生の核心だった。勝つことに尽力し努力しもがき苦しんだ。病弱の幼少から戦争への恐怖、そして文学への飽くなき挑戦も、勝つことに執着した彼の精神の賜で有り、そのごも作家として勝利を信じていたし、自らの体験にあがなうために強い自分を作り出した、自衛隊訓練し、民間の軍隊を創設したのも自らの弱みである「敗北感」に対抗するための行動である。最後はノーベル文学賞を川端康成氏に取られたのも屈辱の敗北と思ったのだろう、いずれにしても、営々と築いてきた「勝つ」ことへの執念も「敗北感」に敗北し、市ヶ谷に突っ込み自爆することになる。生涯、三島由紀夫の脳裏には「敗北感」への抵抗で、それは自身とともに日本の、日本人全体の敗北感ともつながるものだった。それが最後の最後に市ヶ谷の自衛隊での演説で拒絶の敗北感は自決に向かい、結局「敗北感」の人生は敗北を確認して終えることになった。彼の真意は「敗北感」というより、「勝つ」ことへの執着であると、未熟な専門家たちにアドバイスしておく。

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